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風速と高度の関係の逆転現象
投稿日 | : 2021/12/20(Mon) 17:19 |
投稿者 | : 岡田啓嗣 |
参照先 | : |
件名 | : Re: 風速と高度の関係の逆転現象 |
投稿日 | : 2021/12/22(Wed) 10:51 |
投稿者 | : 真木太一 |
参照先 | : |
(続き)
一方、フェーンもボラと同じような事ですが、気温が高いので、相当高温になり、気温の逆転ではありませんが、風速は吹き下ろしですので下層で強いことは当然あります。風速の逆転です。
・この風速と高度の関係の逆転現象は、他の温度差駆動型の局地風でも見られるものでしょうか?
・また、その関係が及ぶ高度は低温側のボリューム(体積、面積)に依存すると考えてよろしいでしょうか?
その通りだと思います。
一方、フェーンもボラと同じような事ですが、気温が高いので、相当高温になり、気温の逆転ではありませんが、風速は吹き下ろしですので下層で強いことは当然あります。風速の逆転です。
・この風速と高度の関係の逆転現象は、他の温度差駆動型の局地風でも見られるものでしょうか?
・また、その関係が及ぶ高度は低温側のボリューム(体積、面積)に依存すると考えてよろしいでしょうか?
その通りだと思います。
件名 | : Re: 風速と高度の関係の逆転現象 |
投稿日 | : 2021/12/22(Wed) 10:48 |
投稿者 | : 真木太一 |
参照先 | : |
お世話になっています。ご質問ありがとうございます。
風速・気温の逆転現象は、結構発生します。
今回はヤマセ風ですが、これはオホーツク海の大きい高気圧からの低温の多湿の気流の吹き出しで起こっています。これは陸上に侵入してもかなりの距離に及びます。この場合、下層の方が強風で、低温が多く、強くなる事がしばしばあります。
ある程度類似した気流に、ボラ風があります。これは低温・多湿の気流が、山脈を越える時雨雨・雪を降らせて乾燥した低温の風となって、いわゆる山越え気流となって吹き降りる乾燥した低温の気流です。関東地方の冬季の、空っ風です。新潟からの多湿・低温の気流が三国山脈を越え、気温は上空で低下しますが、雨・雪を降らせて乾燥し、水上-沼田-前橋-熊谷と進みます。平地の地表面温は風上側と余り変わりませんが(フェーンと異なる)、関東地方では低温の強風として感じられます。これは、北海道では上川の幾寅から十勝平野(帯広)へのボラ風と良く類似しています。すなわち、下層の方で強風が吹く事になります。風速の逆転が起こります。ただし、この場合は山越えで、ハイドロリックジャンプを起こして、地上に吹きおらされた強風は跳ね返り、数回、平野平野で繰り返します。上空にレンズ雲が発生する事が多いです。なお、これらの事は、生物と気象(真木、2021)を見てください。ボラの事が書いてあります。
風速・気温の逆転現象は、結構発生します。
今回はヤマセ風ですが、これはオホーツク海の大きい高気圧からの低温の多湿の気流の吹き出しで起こっています。これは陸上に侵入してもかなりの距離に及びます。この場合、下層の方が強風で、低温が多く、強くなる事がしばしばあります。
ある程度類似した気流に、ボラ風があります。これは低温・多湿の気流が、山脈を越える時雨雨・雪を降らせて乾燥した低温の風となって、いわゆる山越え気流となって吹き降りる乾燥した低温の気流です。関東地方の冬季の、空っ風です。新潟からの多湿・低温の気流が三国山脈を越え、気温は上空で低下しますが、雨・雪を降らせて乾燥し、水上-沼田-前橋-熊谷と進みます。平地の地表面温は風上側と余り変わりませんが(フェーンと異なる)、関東地方では低温の強風として感じられます。これは、北海道では上川の幾寅から十勝平野(帯広)へのボラ風と良く類似しています。すなわち、下層の方で強風が吹く事になります。風速の逆転が起こります。ただし、この場合は山越えで、ハイドロリックジャンプを起こして、地上に吹きおらされた強風は跳ね返り、数回、平野平野で繰り返します。上空にレンズ雲が発生する事が多いです。なお、これらの事は、生物と気象(真木、2021)を見てください。ボラの事が書いてあります。
ヤマセ発生時の風速と高度の関係の逆転現象について興味を覚えました。下記についてご教示ください。
・この風速と高度の関係の逆転現象は、他の温度差駆動型の局地風でも見られるものでしょうか?
・また、その関係が及ぶ高度は低温側のボリューム(体積、面積)に依存すると考えてよろしいでしょうか?